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メキシコ国境の町、シウダードフアレスには何があるのか

メキシコとアメリカの国境にはいくつかの都市が点在している。その中の1つであるシウダードフアレスはメキシコのチワワ州にあり、10年程前には活発に活動する麻薬カルテルが存在する危険な都市として注目されていた。フアレスでの殺人件数はもっとも多かった2008年頃には年間3600件ともいわれ『殺人の都』とまで言われるほどの危険な都市だった。いっぽう国境を越えた向かい側のアメリカ、テキサス州のエルパソは全米一安全な都市といわれている。この両極端な都市が隣り合わせになっているこのエリアは一体どんなところなのだろうか。私はメキシコに住んでいた頃に3回ほどこのエリアを訪れているので、その時の写真とともに紹介、そして魅力を探ってみようと思います。

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出典− I Love Juárez - ホーム | Facebook

● 砂漠の中にある町

シウダードフアレスはメキシコシティから飛行機で約3時間半。アエロメヒコをはじめ、LCCのInterjet(インテルジェット)やVolaris(ボラリス)なども就航している。飛行機の中から着陸前に窓の外をのぞいていると、この町が砂漠の真ん中にあるのがよく見える。

この町は大きな見どころもなく、わざわざ観光でやってくる人はほとんどいないのだろう。観光施設や交通機関などはあまり充実していない。

●  このエリアのハイライトは国境

島国に住む日本人からすると、陸続きに国境を越えられるというだけで大変意味のある観光地となる。私もフアレスにきたらまずは国境を越えてアメリカへ渡ってみたいと思っていた。フアレスとエルパソ間の国境ゲートは何ヵ所かあるようだが、フアレスのセントロ(旧市街)とエルパソのダウンタウンを結ぶPaso del Norte(パソ・デル・ノルテ)という国境ゲートがいちばんポピュラーで、メキシコとアメリカを徒歩で行き来するのに利用している人が多いようだ。

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国境を歩いて渡っているとこのような光景に出会える。

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アメリカへ向かう車。メキシコからアメリカへ向かうゲートはいつも渋滞している。クリスマスやバケーションシーズンになるともっと渋滞は激しくなるようだ。

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国境に流れる川リオグランデ。国境の川というと滔々と流れる大河のような険しいものを想像していたのだけど、砂漠の中でなんとか干上がらずにがんばっている感の漂っている川だった。

メキシコからアメリカへ入国する場合は、日本からアメリカへ入国するのと同様に、入国管理局で審査を受ける。その前に出入国許可証(I-94W)を6ドルほどで購入し必要な事項を記入しておく。アメリカ入国時に入国カード部分を切り取られて、残り半分の出国カードを返されるが、これはメキシコへ戻る際に返却しなくてはいけないもの。アメリカからメキシコへの入国はほとんど何もチェックされることなくあっさりと通過できてしまうので、出国カードを返しそびれないように気をつけよう。

 

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● 地元の人たちの楽しみは夜遊び

私は友人がフアレスに住んでいるので何度か遊びに行ったのだけど、フアレスでの楽しみは夜に踊りに行ったり飲みに行ったりすることぐらいしかないといつも言っていた。あとは、私がつけ加えるならばもし車があれば、エルパソに大きなショッピングモールがあるのでショッピングを楽しめるぐらいだろうか。

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フアレスのクラブやバーが建ち並ぶエリア。

クラブなどはメキシコのどの町とも変わらない。音楽が大音量でなり響き、となりの人たちともすぐに打ち解け、みんなで飲んで踊る。しかし夜中の2時にはどこも閉店してしまうので意外と健全な感じがした。たしかに殺人の都と言われるほどの危険な町なのだから、それぐらいの規制があって当然なのかもしれない。むしろはじめはこの危険な町で夜遊びできることの方が驚いた。しかし夜遊びぐらいしか楽しみがないこの町でそれができなくなってしまったら、彼らにとってはとても酷な話だ。

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クラブ閉店後の国境。これほど渋滞しているのにも驚いた。ゲートを通過するまでに2時間近くもかかった。これじゃあ日本で週末飲みに行って終電の超満員電車で帰るのと同じぐらいに興ざめしてしまう。しかしこれほどの人たちが週末になるとメキシコへ遊びにきているということは、エルパソはよほど退屈なのかもしれない。

● 物価の違いを使い分けたならではの生活

フアレスに住むメキシコ人の友人は毎日国境を越えてアメリカへ通勤している。システムエンジニアの彼にとってはアメリカの方が条件よく働けるのだろう。それでも仕事以外の時間はメキシコで過ごす。また、エルパソに住む彼の友人もアメリカで働いているが、遊ぶのはメキシコだ。物価の違いをこうやって生活で使い分けているのも国境エリアならではの習慣であり、他のメキシコの町では感じることはできない。いちいち国境を超えるのは本当に面倒だ。でも国境があるからこそこの独特の習慣が成り立っている。

● 映画などで膨らんでしまった町の悪いイメージ

近年のメキシコ麻薬戦争をテーマに、シウダードフアレスを舞台にした映画などもいくつかあるけども、フアレスがとても怖い町であるかのように描写されている。確かにそういった事件が起こっているのは事実なのかもしれない。でも私が訪れた感想では怖いことなど何もなくたくさんの人々が普通に生活していて、他のメキシコの町と変わらない。私の友人も、フアレスは世界中で怖い町だと言われているけども、それは映画などで作り上げられたイメージが膨らんでしまっているだけだと言っていた。

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国境近辺から歩いてくると、通りの光景は少し寂しげだった。麻薬戦争が始まる前までは、フアレスの通りはアメリカからの観光客で大変にぎわっていたそうだ。

● 異なった世界が隣り合わせに

フアレスは悪いイメージばかりがついてしまい、敬遠される都市となってしまったけども、それまでは平和な普通の町だったはずだ。ここに以前から住む人たちは何も悪くないが、それを受け入れて生活するしかない。心の中では危険な町で暮らしていることを認め、恐怖と隣り合わせにいることを感じながら生活しているのかもしれない。

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エルパソ側からみた夜景。手前がエルパソで奥側の灯りが密集しているところがシウダードフアレス。国境をはさんで全く異なった世界が隣り合わせになっている。いろいろなことに思いを馳せ、ロマンを感じるひとときだった。そうだ、この街にはロマンという魅力があったんだ。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。 

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